■ はじめに覚えることは
表作成の考え方
一覧表作成(セル選択)
一覧表作成(書式設定)
一覧表作成(罫線)
一覧表作成(表示形式)
一覧表作成(数式と関数)

一覧表作成(データ操作)
一覧表作成(マクロ)
一覧表作成(条件付書式)




作成の考え方

 はじめに、どのような機能を持った表にするか検討します。Excelの表は手書きとは違い、何時どのようにも変更できますから、作りながら機能を追加してゆくという考え方で構いません。システムを作る場合「小さく産んで大きく育てよ」という言葉あります。Excelにも適した言葉だと思います。

 ここで作る一覧表は、データ管理機能が必要なので、表としての見易さに加え、抽出や並べ替えを前提に考えます。図1は全てのデータを表示したところです。図2は3年A組のデータを抽出しています。3年次のデータを入力する場合、図2のように表示されているほうが便利です。

 図1の一覧表は、VBAを使ってマクロを組んでいます。マクロを使って、黄色に塗られたリストセルで「抽出」を選択すると、自動的にフィルター機能が働くよう仕組んでいます。図2が抽出後の表示です。VBAまでは説明しませんので、マクロを使って"ボタンで一発"とはなりませんが、Excelを使う上で重要な操作を覚えることができます。

 図3に、ここで作る例題を挙げました。図1とは年次項目が異なります。また、図1の4行目は隠れていて見えませんが、図3の4行目には項目名が記されています。3行目と4行目は、ほとんど同じですので、図1では4行目の行の高さを低くして隠しています。

 図4に、抽出する時のデータの範囲を示しました。赤枠がデータの範囲で、青枠は抽出条件を設定するところです。赤枠、青枠共に先頭行に項目名が付いています。フィルタオプションを使って抽出する場合、項目名が使われます。青枠の学年の欄に3、学級欄にAと指定し抽出すると、赤枠より、学年の列が3、学級の列がAになっているデータを抽出します。
 青枠の位置はExcelシートのどこにあっても構いませんが、表見出しと供用することで、見易さと使い易さ(機能)を両立しています。

 図4のデータ内容を見ると、岩本親憲さんの名前が3行にわたって表示されていますが、亀井佑子さん以下は先頭の1行目にしか表示されていません。
 データには全ての内容が埋まっていますが、そのまま全てを表示すると密集した表になり見にくくなります。そこで、同じ内容が続く場合はフォントを背景色と同一にし、見えないようにしています。

 Excelを使ってデータ処理をする場合、一覧表形式でデータを管理することになります。ただ項目を並べるだけでなく表としての役割を果たせるようデザインすることが重要です。
 

                 図1 全て


                 図2 抽出


                 図3 作成例題


                 図4 データの範囲