■ はじめに覚えることは
表作成の考え方
一覧表作成(セル選択)
一覧表作成(書式設定)
一覧表作成(罫線)
■ 一覧表作成(表示形式)
一覧表作成(数式と関数)
一覧表作成(データ操作)
一覧表作成(マクロ)
一覧表作成(条件付書式)



一覧表の作り方

[8]表示形式とシリアル値
 Excelを使う利点の一つに表示形式があります。(Wordも同じですが)Excelは、出力するものを入力します。セルに入力したものが、そのままプリントされます。
 日付を表示したいと思えば、日付を入力しなければなりません。日付を和暦で表示したければ和暦で入力し、西暦表示なら西暦入力というのが一般的な考え方ですが、Excelの表示形式を使えば、西暦で入力しても和暦で表示してくれるのです。使いながら途中で表示を変えたい時など、簡単に対応できるので運用上大変便利な機能です。



左図は、B2セルを右クリックしセルの書式設定から表示形式を見たところです。分類標準になっています。

全てのセルで、表示形式の初期値は標準です。




B2セルに「10/10」と入力し、Enterを押す前の状態です。
セルに入力したものは、数式バー(赤枠)にも表示されます。

入力したものを変更する場合、数式バーでもセル内のどちらでも変更できます。


10/10と入力し、Enterを押した後の状態です。B2セルは、10月10日と表示されています。

数式バーは、2010/10/10。セルと数式バーの表示が違います。

セルの書式設定から表示形式を見ると、分類は、標準からユーザ定義に変わっています。種類は、m"月"d"日"となっています。



左図は、B2セルの表示形式を標準に戻したところです。

OKを押すとB2セルの表示は、40461に変わります。
B2セルは何故、2010/10/10ではなく、40461になるのでしょうか。

Excelは、日付をシリアル値で表しています。シリアル値は、1900年1月1日を1とし、以降1日毎に+1している数値なのです。

2010/10/10は、1900/1/1から数えて40460日目ということです。
  表示形式は、入力とは異なる形式で表示することができます。上図の場合、B2セルに入力された値は、2010/10/10です。表示形式は、標準からユーザ定義に変わりました。入力は「10/10」、セルの値は「2010/10/10」、セルの表示は「10月10日」と、自動的に変わっています。特に日付は、シリアル値で表されるので特別な動きをします。




 2003は、メニューバーのツールからオプションに入ります。  2007ではオフイスボタンよりExcelのオプションに入ります。

 MacOSとWindowsでは、シリアル値の起点が異なります。Macで作ったExcelブックをWindowsで使うとき、1904年から計算するにチェックを付けます。



●表示形式を使うと、入力データはそのままで表示のみを変えることができます。
 生年月日を「昭和60年10月10日生まれ」と表示する場合は、以下のようにします。



生年月日を西暦で入力します。

入力セルを右クリックし、セルの書式設定を表示します。

分類で、日付を選びます。

種類で、平成13年3月14日と和暦表示を選びます。

※基本となる書式を選びます。



(OKを押さず)続けて、分類からユーザ定義を選びます。

種類に、和暦表示用の書式が現れます。

"日"の後(↑の位置)に「生まれ」を入力します。

※基本となる書式を変更します。



「生まれ」を入力すると、サンプルで確認します。
OKを押して完了です。

※ユーザ定義は、基本形があれば修正は簡単です。






●Excel2007セルの書式設定は、下図のように分類を日付にした場合、カレンダーの種類が追加されました。他の項目は2003と全て同じです。
 

●表示形式の詳細は、Microsoft Support Onlineへ。
 
●健康カード一覧表に、データ入力の準備をしましょう。


@図1のように、健康カード一覧表は、1人3行(3年分)で1セットになります。
 計測日を見ると、日付によって文字の長さが異なります。
表示形式を使って文字の長さや配置を整えたり、データ領域には罫線を付けます。
 Excelは、1行分作成しオートフィルで書式や数式、関数をコピーするように作ると、データの追加にも簡単に対応できますし、データの追加の場合など、とても便利です。

                  図1 データ入力様式

A学籍番号は、07001と"前ゼロ"があります。前ゼロは、表示形式を文字列にしないと消えてしまいます。
 図2のように、セルの値と表示共に前ゼロを付ける場合は、表示形式を文字列にします。

                  図2 数字の先頭に0を表示

B氏名は左揃えですが、半角1文字分字下げしています。
 図3を見ると、氏名のセル配置は左揃えです(青枠)。C6〜C8セルを見ると半角1文字分右に寄っています。これは、入力文字に半角スペースを付けているのではなく、表示形式のユーザ定義で編集しているのです。

                  図3 半角1文字字下げ
 図3のように、表示形式の分類をユーザ定義にすると、種類(赤枠)のところで書式記号を入力することができます。「 @」半角スペースを付けて@を入力すると1文字字下げになります。@は文字列を示す書式記号です。

C計測日の文字数を揃えるために、表示形式を使って月日を2桁表示にしましょう。更に、西暦年も2桁にします。

                  図4 日付の編集
 図4は、日付を西暦2桁で表示しています。先頭には「’」を付けて、年を2桁に省略したことを示しています。また、すべての桁数を2桁に揃えるため、1桁の月でも前ゼロを付けて2桁表示しています。
 図4の種類に示した書式(赤枠)が2桁表示のものです。
 yyは、年を2桁で表示します。
 mmは、月を2桁で表示します。
 ddは、日を2桁で表示します。
 それぞれの間には「.」があり書式は、yy.mm.dd となります。
 先頭にはアポストロフィが付きます。'yy.mm.dd が完成形です。

D計測データは、小数点以下1位で表示します。
 表示形式の分類で数値を選ぶと、小数点以下の桁数(赤角枠)を指定できます。書式は、マイナス値をどのように表示するかを指定します。マイナス値は赤字表示、( )で括る、▲を付ける、などいろいろなパターンが用意されています。用意されているものでは間に合わない場合に、ユーザ定義で書式を自作します。

                  図5 数値の編集
 図5は、3桁ごとに「,」で区切る指定をしています(赤丸)が、入力される数値が4桁になることはあり得ないので、チェックを付ける必要はありません。(説明のため付けました)
 数値を選ぶと、右端に半角スペースが付きます。罫線との間に空白があることにお気づきですか。